石田衣良ブックトーク「小説家と過ごす日曜日」に掲載された、過去の記事よりQ&Aをご紹介!石田衣良の回答もご覧頂けます。

▼Q▼
私は大手の会社に勤める40代の女性です。会社が原発を推進しているのですが、私はその考えに反対でそんな会社にこのまま勤めるのがつらくなってきました。もし会社を辞めたとしたら、田舎でカフェをしてのんびりしたいと思っています。でも、この年齢で安定した会社を辞めて、賭けにでるのが怖くて、踏み切れずにいます。今の自分の財産これからの生活を考えるとある程度の収入はないとやっていけません。仕事を収入の糧として割り切って生活するか、自分の信念をまっとうして考えの違う会社を辞めるか、悩んでいます。

【A】

ぼくは、あなたが田舎でカフェをしてのんびり暮らすというのに反対ですね。田舎でカフェをすると、朝から晩までコマネズミのように働くことになるので。ひとりで店を一軒やるというのはね、ひまな時間とか、のんびりする時間というのは全くないんです。そこそこ流行っていて、ちゃんと生活できるような店は朝から晩までものすごく忙しいんですよ。なので、のんびりできるカフェは1カ月後につぶれる店です。あなたは、たぶんカフェをつぶすと思うんだよね。そうすると財産全部なくすでしょう。 なので、中間の道を選びましょう。自分の会社が原発を推進していて、原発に自分は反対である。だとしたら、働きながら反原発運動をしましょう。会社のなかで反原発ということを考えている人は多いと思うので、そういう人と手を結んでもいいよね。今の会社で働きながらできることはたくさんあるので、辞めちゃうのはもったいないよ。 でも、みんなよくいうよね。「ライブハウスやってのんびり」「カフェやってのんびり」「ちょっと小料理屋を」「タパスのお店を」とか(笑)。そういうのは普通全部つぶれるから。甘い幻想にひたらないでください。いわゆる新規に開いたお店が生き残れる確率って半分あるかないかなので。あなたみたいな人だと必ずつぶれるので、お店をやる夢というのは見ないほうがいいと思います。 「田舎でカフェ」というけど、その田舎もどうするの? いきなり落下傘で飛んでいくわけじゃないでしょう。映画みたいに、お店を開いたらホッとしてみんなが食べに来てくれると思っているのかな。でもね、田舎にはいじわるな人だってたくさんいるよ。今のあなたにお店は無理だと思う。それでもというなら、週末に飲食店でアルバイトして、お店の現実を見てみたらどうかな。かなり厳しいと思うよ。

 

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