石田衣良ブックトーク「小説家と過ごす日曜日」に掲載された、過去の記事よりQ&Aをご紹介!石田衣良の回答もご覧頂けます。
▼Q▼
地方の広告代理店で働く者です。仕事が忙しいときはともかく、仕事がないときにも周囲の空気のせいで帰れません。昔から疑問だったのですが、なぜ日本の企業は従業員を猛烈に働かせるのでしょうか? 若い男女をもっと早く家に帰せば、少子化も改善する気がするのですが……。
【A】
本当にそのとおりで、なんだか日本の会社って、自分をなくして会社のために尽くすということが、いまだに最高とされるんだよね。滅私奉公なんですよ。そういう江戸時代みたいなことをいまだに強要しています。忙しいときに、みんなでがんばって働くのはわかるんだけど、ひまなときも、なかなか帰らない上司や同僚とお互いの顔を見合う。結局みんなで深夜まで残業したっていうことが多いじゃないですか。あなたはもうそれがわかっているのだから、「ひまなときはさっさと帰ろう」という運動を自分なりにやってみたら? 自分だけ先に帰っちゃってもいいし、「こういうふうにしたほうがいいと思うんだけど」というふうにいってみたらどうかな。
そろそろ「残業禁止」みたいなことも国を挙げて考えるべきだよね。週に1日、何曜日でもいいんだけど「水曜日はどんな会社も絶対に残業しない」っていう日をつくってみたら、どんなに人生が明るくたのしくなるかと思うよね。なんかみんなで考え直してほしいな。ぼくが会社員として働いていたときは、わりと気が強かったので平気で定時で帰っていたんだけど。それぐらいでいいんじゃないかな。
ようするに問題点は、忙しくないときにも周囲の目を気にして、仕事をするふりをして残るあのつらさだよね。本当に時間のムダだし生産性がないので、みんなで早く帰る運動をするべきですね。会社の若い子に声をかけて、1回うえにかけあったらどうでしょう。週に1回、ノー残業デーをつくる。忙しいときは他の日にシフトする。「忙しくないときは上司からさっさと帰ってほしい」と連名で書いた書類をあげればいいんじゃないですかね。それぐらいやらないと現場の雰囲気が変わらないと思います。これからは、長時間低賃金で拘束してその忠誠度をはかるというような時代ではないので。特ににクリエイティブな仕事ほど、もっと自由に自分の時間が使えるようになるほうがといいと思います。
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