石田衣良ブックトーク「小説家と過ごす日曜日」に掲載された、過去の記事よりQ&Aをご紹介!石田衣良の回答もご覧頂けます。

▼Q▼
43歳、バツイチで子どもが2人いるシングルマザーです。長く妻子ある人とつきあっています。子どもたちが成人するまでは再婚する気もないし、子ども優先のスケジュールにも理解があるし、お互いに都合のいい相手です。体の相性が最高によく、食べ物の好みも一致するので、会っているときは本当に楽しいです。普通の恋人よりもいろいろと大変なやりくりをして、 会う時間を毎週のようにつくってくれるし、プレゼントもくれます。でも映画や旅行、入院のお見舞いにはいけません。たまに愛人という立場が苦しくなります。このままでいいのでしょうか?

【A】
なるほどねえ。ある意味、これは理想的にうまくいっている愛人関係なんですよね。もう大人の女性ですから、男の人に何を望むのか ということが、自分でもちゃんとわかっていると思うんです。あなたのルールを相手も守ってくれるし、不倫なりに誠意を尽くしてくれているんですよね。ただ、この辺がつらくないですか? 「映画や旅行、入院のお見舞いにもいけません」という部分が。

ぼく、思うのだけど、あなたはこの男の人が素敵だということもあって、義理立てしてひとりとしかつきあっていませんよね。あなたはあなたなりに、週末に映画や旅行にいけるような人をつくってみたらどうでしょうか?

その場合に、不倫の彼とボーイフレンドを競わせればいいと思います。そうしたら相手も本気になるかもしれないし、逆にあきらめて自分の結婚に帰っていくかも知れません。そのへんはわからないですけれど、ちょっと安定しすぎているし、あなたが本当にほしいものに関しては手が届いていないので、それをやってみるというのがいいかもしれない。「あなたが結婚していることは知っているけど、私もあなたに会えない時間がさみしいので、会ってくれる男友達をつくってみようと思うんだけど……どう?」と揺さぶりをかけてみてください。

この関係をこわさないで、ボーイフレンドをもつのはいいと思うのですよね。結婚だけが最高の幸せじゃないし、結婚して不幸せな人もいっぱいいます。「愛人と幸せな人生をまっとうする」という人も、みんなが口ではいわないだけで、たくさんいると思うんです。

いま43歳でしょう? これが53歳になるとボーイフレンドを見つけるのもしんどくなってきますよね。はっきりいって今はまだピチピチなので、ほかの男性を探したうえで、自分なりの幸せを考えてみるといいんじゃないでしょうか。

「幸せのかたちはもうわかっている」と思っているかも知れないけど、これからまた変わってくる可能性がありますよね。「体の相性が最高」といっているけど、体力が落ちてくるとそういうのもズレてきて、それよりもいっしょにいてくれる人のほうが優先される可能性も高いので。子どもたちのこともあるし、他の人も考えながら、今の彼をキープしてください。不倫相手の彼は、今ずるい立場じゃん。なので、あなたももうちょっと年齢なりにずるくなっていいんじゃないかと思います。

 

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