石田衣良ブックトーク『小説家と過ごす日曜日』第32号、秋のブックトーク、長い夜にのんびり、どうぞ。

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ネットの「おすすめ」断固反対！
短篇は中学生から始まる「ぼくのオーディオ遍歴」です。
秋のブックトーク、長い夜にのんびり、どうぞ。

石田衣良

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石田衣良ブックトーク『小説家と過ごす日曜日』
第32号を配信しました。

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今週の目次
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00 PICK UP「マグロな彼」
01 ショートショート「音楽が始まるまえに」
02 イラとマコトのダブルA面エッセイ〈32〉
03 “しくじり美女”たちのためになる夜話
04 IRA’S ワイドショーたっぷりコメンテーター
05 恋と仕事と社会のQ&A
06 IRA’S ブックレビュー
07 編集後記

今回は「衣良とマコトのダブルA面エッセイ」の中から冒頭をちらりとご紹介。

石田衣良とご存知『池袋ウエストゲートパーク』の主人公マコトが、考えたこと、感じたことを、誠実に自己検閲なしで語っています。

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02 イラとマコトのダブルA面エッセイ〈32〉
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◇「おすすめ」反対　　　石田衣良

試しにぼくのアマゾンのトップページを見てみよう。

今日はやたらとデジタルカメラと先日亡くなったロッド・テンパートンのＣＤが登場する。デジカメはこのまえ新しいレンズを買ったせいで、ロッドの作品については代表作を検索したせいだった。

注文履歴をもとにしておすすめ商品を選びだすこの機能は、ネットショッピングではお馴染みで、接客係が客の対応をしないｅコマースでは主力サービスといってもいいだろう。

もちろん、デジカメやＣＤならまだ納得がいく。本のおすすめもまあいいだろう。問題なのはこれが商品だけでなく、ネットに無数にあるニュースや政治的なイッシューにも有効で、なにか気になる記事を読むと似た傾向のものばかり「おすすめ」して選んでくることだ。

10月なかばの時点で、すでに共和党の大統領候補トランプは死に体になっている。連邦所得税未納問題、有名人ならどんな女とでもやれる発言、さらに過去の被害女性の告発と、３連発のスキャンダルが火を噴いた格好だ。

やれやれ空騒ぎもようやく終息したと、人の国のことながら安心したのだが、ここでもっとも気になるのは、なぜ大統領になる適正資格ともに欠けた売名好きな不動産業者が厳しいレースをここまで生き延びてしまったかだ。

それにはネットの「おすすめ」機能が重要な役割を果たしたと、ぼくは考えている。人はある種の偏向したニュースや政治的意見を見続けていると、しだいにそれが全世界共通の正しい考えだと思いこむ。主なニュースソースがネットになってから、情報のタコツボ化が一気に進行したのだ・・・（続きはブックトーク第32号で……）

◆好きなものだけじゃ……　　　真島マコト

おれたちはもう不景気や変わらない世界にうんざりしている。

この20年、なにも変化がなかったし、年々給料はさがっているのだ。

そうなると誰だって、自分のなかに閉じこもりたくなるよな。

耳に心地よく、自分の考えや趣味志向を強化してくれる情報だけに囲まれていたくなる。

外部から自分を遮断して、ひとりだけの城に引きこもるのだ。

日本が世界に誇るオタクコンテンツだってみんな、その手の自閉手段として発達してきた。

もちろんアニメやマンガだけなら、まだいいだろう。

けれど、それがかんたんに他者を憎むことにつながるなら問題だ。

外国人嫌い、イスラム嫌い、世界中で他者を嫌う空気が広がっている。

ひと昔まえよりこの世界はとげとげしく居心地の悪い場所になった気がするのは、おれだけだろうか。

ネットの世界ではもう自分の目にやさしい情報しかふれることなく生きていくことができるのだ・・・（続きはブックトーク第32号で……）

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毎回、驚きの質問が飛び交う「恋と仕事と社会のQ&A」コーナー。

今回の質問を駆け足でご紹介します。（抜粋でごめんなさい！）

▼PickUp▼私の彼は30代なのに女性経験が少なく、エッチのときはいつもマグロです。ホテルでは、前戯もろくにせず仰向けになっているだけ。最初はこちらが奉仕していましたが、だんだん面倒くさくなってきました。ビンタして「下手くそ！」とか「マグ……
▼Q.1▼21歳、男子大学生です。レポート作成や課題提出など、やらなくてはいけないことに取りかかろうとすると急に眠くなり、やる気も出ません。どうしたらやる気が出ますか？
▼Q.2▼いま大学3年生でこれから就活です。就活で自己分析するために自分史年表を作りましたが、自分の人生を振り返ったら恥ずかしくなってしまいました。「恋人を寝取られたからどう思った？」とか、そう考える自分が恥ずかしいんです。就活に対するモチ……
▼Q.3▼20歳の、女子大生です。根っからの恋愛体質で彼氏がいると彼氏中心の生活を送ってしまいます。彼氏といる時間が何よりも幸せと感じるので、女友達と遊ぶことが少なくなってきてしまいました。友達が少なくなってしまいそうで不安ですが、彼優先の……
▼Q.4▼48歳女性です。自由がほしくなったので、離婚を考えています。「向こうから切り出してくれないかな？」と思っていろいろしていたら、離婚を申し出てくれたので、話を進めています。次女は「ママとパパが別々に幸せになるならそれでいい」って言っ……
▼Q.5▼30代女性です。結婚して子どもを一人生んでから、旦那に触れるのが無理になってしまいました。男として見られません。旦那も私の態度をみて、触れてくることはなくなりました。家族としては好きです。私は一生セックスしないでもいいと思っていま……
▼Q.6▼2年前に離婚した旦那が、再婚してから、子どもに会ってくれなくなりました。息子は小学校の３年生ですが、元夫のことが大好きで、週末になるたびに「今日はパパに会える？」と無邪気に聞いてきます。「子どもがさみしがるから連絡だけでもして」と……
▼Q.7▼衣良さんは時事ネタにも造詣が深く、かつご自身の意見もしっかりお持ちのご様子です。マスコミの報道やネット情報にふりまわされずに、それでいてしっかりと社会の流れをつかみ、自分の意見も持てるようになるためのアドバイスがあればよろしくお願……

さてさて、石田衣良の回答は？

続きはブックトーク本編でお楽しみ下さい。

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