石田衣良ブックトーク「小説家と過ごす日曜日」に掲載された、過去の記事よりQ&Aをご紹介!石田衣良の回答もご覧頂けます。

▼Q▼
保育園で保育士として働いています。仕事が好きで、10年以上仕事に燃えて生きてきました。ただ30歳を越えて、ふと気がつくとまわりの友達はみんな結婚。子どもが生まれ、幸せな家庭を築いていることに気がつきました。今までも出会いがなかったわけではありません。合コンにも積極的に参加してきました。ただいつも私に興味を持ってくれる人は一癖ある人が多く、つきあうまでには至りません。たとえば服装がとても個性的な人、趣味がまったく合わない人、日本人だと思っていたら外国人だった人、既婚の疑いのある人などです。今の環境を変えなければ出会いもないと思い、仕事も辞めました。今後、どうすれば素敵な出会い、そして結婚ができるか途方にくれています。

【A】

ふうむ、なるほど。ぼく、思うのですけど、あなたはなぜ一癖ある人はだめだと思い込んでいるのでしょう? たぶん「一癖ある人が寄ってくる」ということは、あなたも一癖ある人だと思うんです。自己否定をしているうちに自分のことがわからなくなっちゃっているのではないですか? それに、みんな「素敵な出会いがほしい」「結婚したい」というけれど、それは現実のおつきあいの先にしかありません。でも、あなたみたいない人って、必ずつきあいの入り口を自分で潰してしまうんだよね。「こういう人は違う」「条件にあわない」「ちょっと変だ」といって。 変な人が寄ってくるってことは、あなたもどう考えたって変な人です。自分の変なところをまだ認められていないんですよね。究極の言い方をすれば、まだ自分のことが全然わかってないんだと思う。自分があまりにもわからないうえで結婚するのはよくないので、もうちょっと一癖ある人とつきあってみてください。そのうえで、自分にはどんな人が向いているのかということを考えてみたらどうですか? 10年以上まじめに働いたのは立派だけど、男性とは10年以上つきあっていないよね。「つきあうまでには至りません」ということだから、ずっと誰とも淡いおつきあいだったので しょう。「一癖あるけどいい人」なんていっぱいいますよ。趣味が合わない人だって素晴らしいし、外国人も全然OKだと思う。なんの問題もない人を自分で今まではねてきたので、このあたりでつきあってみましょうよ。みんな一癖あるのが当たり前だし、あなたはとくにそれが強いと思うな。思いこみがすごく激しいとか。「無くて七癖」じゃないけれど、まずは自分の一癖を考えなおしてみましょう。 だいたいこういう場合は、まわりに問題があるんじゃなくて本人に問題がある場合が多いんです。その問題をちゃんと自分が受け入れられたら幸せになれるというパターンが多いので、だめだと思う人ともつきあってみる。それが大事だと思います。

 

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